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2011年 06月 11日
2011年6月12日と13日、イタリアでは国民投票が行われる。
今回の国民投票は、「水道事業の民営化」「水道料金の制定方法」「原発再開」そして「政府要職者の司法特権」の4つがテーマで、現行法(政策)の改正(というか廃止)に関する是非を問うもの。 中でも最も関心が高いのは、言うまでもなく原発再開問題。イタリアでは80年代の国民投票で原発廃止が決定されたが、現政権ではこれまで原発再開政策を推進してきた…というのが現在の構図。 写真はサルデーニャ内の風力発電風景の一例。 今回に限らず、国民投票が行われる度に、賛成派(=現行法「改正(廃止)」支持派)と反対派(=現行法「維持」支持派)の思惑が強く反映された動きやマニフェストが見られる。 イタリアの国民投票は50%を超える投票率が確保できなければ無効。そこで反対派は、反対票を投じることを呼びかける以上に、国民投票不成立を目してそもそも投票に行かないよう呼びかけたり、もしくはそれ以前に国民投票そのものが行われないよう画策したりするといった手段に訴えることも多い。 その昔、確か不妊治療に関する国民投票が行われた時だったか、やはり反対派の政治家たちが「みなさん、6月といえば夏のはじまり、いい季節です。国民投票などに行かず、海に行きましょう。国民投票は棄権しましょう!」といった趣旨の呼びかけを繰り返していて、なるほどそういう説得の仕方もあるのかと思うと同時に、投票棄権を薦める政治家の姿に若干の違和感を覚えた記憶がある。 今回の原発再開問題についていえば、これまで原発再開政策を推進してきた現政権側。当初は今回の国民投票で同政策を決定づけたかったようだが、日本での事例を受けて状況が不利になったと判断(国民投票で逆に同政策が否決されてしまうかもしれないと懸念)。そこで、原発再開政策を凍結することでなんとかこの国民投票の実施自体を免れようとしたのだが、「凍結は完全な原発放棄を意味しないため、原発再開問題についてはやはり国民の判断が必要」という理由で破棄院(伊最高裁)がこの国民投票の必要性を認めたため、結果的に国民投票阻止の試みは失敗に終わっている。 なお、原発をめぐる状況に関連して言えば、サルデーニャは(原発再開が確定した場合の)原発建設候補地の一つ。5月にはサルデーニャへの原発建設の賛否に関する住民投票が実施され、投票率59.3%、サルデーニャへの原発建設反対が97,64%という結果が出ている。 ところで、国民投票では、前述のとおり現行法の改正(廃止)に対する賛否、「SI’ (YES)」か「NO」どちらかを選ぶという方式が採用されている。そこで連日、新聞やテレビでは、どういうケースが「SI’」でどういうケースが「NO」なのかを丁寧に解説している。 それもそのはず(!?)、例えば「原発再開反対」の場合、チェックすべきは「NO」ではなく「SI’」(「NO」だと現行法維持ということで、今回政府が提示した凍結期間が終わったら再開の可能性が生じる…ということになるので)。 なるほど、法改正(廃止)という大前提を忘れて投票テーマへの賛成・反対という言葉だけにとらわれると「原発再開反対」→「NO」といった具合に間違って自分の意見とは逆の回答をしてしまう危険性もなきにしもあらずなんだなーと思った。投票用紙にはちゃんと質問文も書いてあってそれを読めば危険は回避できるし、レアケースだろうけれど。 そんなことを考えていたある日、やはり言葉の表面だけ追って「あぁ、やっぱり~」と思いかけてしまったのは、国民投票成立(かつ原発再開反対)を望む某政治家のコメントを聞いた時。「投票しないくらいなら、間違った投票をした方がまし。棄権者多数による国民投票不成立はもっての他」という趣旨の発言の「間違った投票」のくだりを聞いて「やっぱり間違えるケースもある程度想定されてるの?」とふと妙に納得してしまいそうになった...まぬけな瞬間だった...。 ここで彼が意図していたのはもちろん「投票方法の間違い(自分の意見と逆の回答をしてしまうケース)」ではなく「投票内容=選択の間違い(自分の意見通りの回答はしているが、彼の立場からすれば、原発再開賛成に投票するケース)」という意味(要するに、賛否いずれにせよ、国民の意思がきちんと国民投票を通じて示されなければならないという筋)なので趣旨が全く違う。思いこみというか何というか、一瞬でもこういう誤解はこわい...。 話が変な方にずれたが、イタリアの今後を大きく左右する国民投票。特に現在世界的に関心が高い原発問題が含まれており、投票率は50%を超え、国民投票は成立するのではないかとの見方も強いようだが、こればかりは終わってみないとわからないところ。 ↓よかったら1クリックお願いします。
by viasardegna
| 2011-06-11 23:49
| イタリア事情
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